2024年4月24日水曜日

カルテ

・「日本書紀は古代の『カルテ』 京大グループが記述から先天異常を分析」(『毎日 jp』)ださうです。「奈良時代に完成した『日本書紀』に、先天異常を有した可能性がある天皇や当時の人々らに関する記述が計33例あり、5タイプに大別できると京都大学の研究グループが論文にまとめ、発表した。」とか。古事記はどうか分かりませんが、書紀の方は医学的にも分析できるやうです。「東島さんと京大医学研究科の山田重人教授は書紀を読み込み、初代天皇とされる神武から第41代持統までの天皇を含む、身体・機能特徴に関する特異な記述を抽出して分析、診断を試みた。古い時代の記述には信ぴょう性が確かでない部分があるという問題はあるものの、身長の異常10例▽過剰な組織または器官形成6例▽言語または行動の異常6例▽通常と異なる顔または体の特徴6例▽色素異常3例――の5タイプに分類した。その他にも、2例があった。」さうです。ただし、「朝廷に抵抗した地方の人々については、『鼻が垂れている』『とがった顔』『毛むくじゃらの人』などの描写もあった。」が、これは先天異常ではなく、「人々の手ごわさや軽蔑の感情から生じた」ものだと理解したさうです。多分さうでせう。先の例はさう理解できないものです。例へば、「応神天皇(第15代)は出生時、前腕部に肉の塊があって盛り上がっていた。長命だったため『悪性ではなく、リンパ管奇形が原因の可能性が高い』とした。」さうです。しかし、書記の記述がどの程度信用できるのか。これは現状では知り得ません。かういふ診断にどの程度の蓋然性があるのか。私には分かりませんが、しかしかういふ研究もまたあるべきものだとは思ひます。古事記はどうなのかと気になります。やはりないのでせうね。

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