2024年5月3日金曜日

開催

・「伝統の『壁』なくし今年も4日から開催 『動物虐待』と批判の三重・桑名の上げ馬神事」(『産経web』)ださうです。伊藤希望記者(?)の執筆です。上げ馬神事に関しては他の新聞にも出てゐます。ポイントは、「動物愛護団体による刑事告発もあり、廃止を求める声も高まったが、長年の伝統を大幅に変更した上で継続される。」といふ点です。しかし、他紙では問題ありといふか、つつ込み不足でした。この記事ではその部分、かうあります。「壁をなくすことで豊凶を占う神事のあり方そのものが揺らぎかねないが、多度大社の担当者は『豊凶などを占うこと自体は変わらない。神社側がいい悪いを判断してきたわけではない。地区の方々がどう受け止めるかどうかだ』としている。」要するに豊凶を占ふ点に関しては氏子にその判断を任せるといふことです。常識的には登り切れば豊作、登れなければ凶作となると思ふのですが、今年からほとんど全頭が登れるはずです。さうなると毎年すべての地区で豊作といふことになるのでせうか。動物愛護団体のコメントにはこの部分はすつぽり抜け落ちてゐます。馬以外には関心ないといふことでせう。最後にかうあります。「例年は地元の6地区が参加していたが、今年は3地区のみになる。担当者は神事を継続していくためには『時代に合った祭りにしていかなければいけない』と強調した上で、『人馬ともに安全で、 楽しいお祭りになれば』と話した。」豊橋牟呂の神事相撲も時代に合はせて、戦後、みんな平等にといふことで2番勝負の1勝1敗となりました。上げ馬神事もかういふ方向に変はつていくといふことでせうか。

2024年5月2日木曜日

9000歩

・「健康寿命を延ばすには『1日9000歩』、超えてもほとんど差はなし…京都府立医 科大チーム分析」(『読売オンライン』)ださうです。「介護などを必要とせず、自立した生活ができる期間を表す『健康寿命』を延ばすために目標となる歩数は1日9000歩だと、京都府立医科大の西真宏助教(循環器内科学)らのチームが発表した。2019年 に行われた国の健康や医療に関する二つの調査データを解析し」た結果です。この歩数に関してはいろいろゐはれてゐますが、8000歩といふのが有名なもの、これで良いのかどうかです。結果は、「1日9000歩までは、歩数が増えるにつれて効果が明確に高まるが、超えるとほとんど差が出なかった。年齢や男女による差はなかったという。」ことゆゑ、8000歩では少々足りぬといふことになり、逆に1万歩では多いことになります。微妙な差でせうか。記事には、「9000歩を達成すれば別のことに時間を注ぐことができ、効率よく健康な生活を目指せる」といふコメントがあります。そんなものでせうか。余裕のある人は違ふと思ひます。しかし、他のことはともかく、やるべきことはやれるやうになりたいと思ひます。如何。

2024年5月1日水曜日

捏造

・「読売新聞記者を諭旨退職処分 紅麴問題で談話捏造、編集局長ら更迭へ」 (『asahi.com』)ださうです。「小林製薬の製品による健康被害に関する読売新聞の報道をめぐり、読売新聞大阪本社は、小林製薬の取引先企業の談話を捏造(ねつぞう)した大阪本社社会部主任(48)を諭旨退職、取材に当たった岡山支局記者(53)を記者職から外す職種転換と休職1カ月の懲戒処分とすることを決めた。」朝日が読売をけなしてゐるといふ感じの記事です。具体的には、「読売新聞は6日夕刊で、小林製薬の紅麴(こうじ)を原料に使った企業の社長の発言として『突然、『危険性がある』と言われて驚いた』『補償について小林製薬から明確な連絡はなく、早く説明してほしい』と報じた。(原文改行)読売新聞によると、これらの発言は、原稿のとりまとめをした主任が捏造した。取材にあたった岡山支局記者は、社長の発言内容と異なることを認識しながら修正や削除を求めなかったという。」捏造理由は、「岡山支局から届いた原稿のトーンが、自分がイメージしていたものと違った」、だから社会部の意見に従つたといふことのやうです。誰もが目にすることのできる記事です。専制国家ではありません。嘘つけばすぐにばれます。自分のイメージよりも事実です。よく分かつてゐるはずなのに、ベテランでもかういふことをするのですね。朝日も2度と読売如きまちがひをしないやうにしてほしいと切に思ひます。

2024年4月30日火曜日

無料の

・「宿題もリポートも生成AIが作った『正解』丸写し、教諭は嘆く『これじゃ無料の代 行業者だ』」(『読売オンライン』)ださうです。「東京都内の私立中高一貫校の英語科教諭(56)はため息をついた。昨年度の冬休み、中1の生徒に英語で日記を書く宿題を出したところ、現在完了形など教えていない英文法が使われ、ミスもない『素晴らしい英文』の日記が、何人もの生徒から提出されてきたのだ。(原文改行)生成AI(人工知能)が使われたことは疑いようもない。」といふわけで、「[生成AI考]第2部 悩める現場<1>」の始まりです。現在は簡単にAIが使へます。感想文でも、日記でも、何でもかでもAIに代筆させることができます。出す方はAIなどで代筆させてほしいとは思つてゐません。生徒は楽をしたいし、文章を書くのが苦手ときてゐる。何でも良いからとにかく書かねばならぬ、といふわけでやつつけ仕事でも書いて出した。代行業者が出てくれば他人に代行させ、AIが出てくれば……といふわけで、書く気がないか、書く能力がないと思つてゐる生徒はAI頼みとなります。「国立情報学研究所の佐藤一郎教授(情報学)は『学習に後ろ向きな生徒は生成AIに頼り切りになり、思考力や創造力の育成が阻害される。学力格差が広がる恐れがある』と警鐘を鳴らす。」と言ひますが、これは当然のことです。思考放棄以外の何物でもない。中学でこの有様です。「大学での影響はさらに深刻だ。」といふことで大学も出てきます。単位不認定等は当然です。問題は使ひ方です。禁止は不可能です。見抜くのもなかなか難しい。使ひ方をどうするかです。しかしこれは更に難しい。どうするか。連載ではこれに対する答が出てくるのかどうか。「教育や行政、ビジネス、医療、スポーツの現場から、課題と対策を探る。」これが最後の一文です。

2024年4月29日月曜日

9年連続

・「『海がきれいになった』から?消えた春の風物詩 9年連続禁漁に嘆息」 (『asahi.com』)ださうです、「甘辛く炊いた『くぎ煮』や天ぷらなどで親しまれ、『春の風物詩』と呼ばれるイカナゴの漁獲量が全国で激減している。東海地方の伊勢湾では、コウナゴ(イカナゴの仔稚魚(しちぎょ))の試験操業でも全く水揚げがなく、この春も9年連続の禁漁が決まった。なぜいなくなったのか。」といふ、その理由の解説記事です。コウナゴについて、「3月23日、コウナゴ漁の是非を決める試験操業で、伊勢湾内の4カ所で網を引いたが、コウナゴの姿は確認できなかった。」といふ伊勢湾が象徴してゐるやうに、「今はコウナゴの気配も感じられない」といふ状況です。コウナゴがゐない。なぜか。「愛知県水産試験場の中村元彦主任によると、海水温が上がる夏になると、イカナゴは伊勢湾の入り口付近の砂場に潜って『夏眠(かみん)』する。だが2014年以降、この夏眠魚が減り、やせ始めた。やせると産卵ができず、数が減っていく。」その結果としての現状です。しかし記事から詳細を知ることはできません。有料記事ゆゑにこの先は読めないからです。ただ、海がきれいになつて物が採れなくなつたといふ話は他でも聞きます。これもその類なのでせう。きれいになりすぎるのが悪いのか、きれいになる、そのなり方が悪いのか。いづれにせよ10年続いてゐます。この先はどうなるのでせうか。自然を壊すとなかなか元にはもどれないといふことでせう。あるいは、夏の暑さも関係してゐるのか。漁業も大変です。

2024年4月28日日曜日

あの音

・「緊急地震速報が怖いのはなぜ? 『あの音』の生みの親に聞く」(『毎日jp)ださうです、「最大震度5弱以上の地震が予測された際、NHKがテレビやラジオで流す緊急地震速報のチャイム音『チャラン チャラン』という旋律。騒がしい場所でもくっきりと聞こえ、恐ろしく感じるのはなぜだろうか。」といふ、その音の解説記事です。「あれを作つたのは作ったのは『福祉工学』を研究する東京大名誉教授の伊福部達さん(78)。ゴジラのテーマの作曲者として知られる故・伊福部昭さんのおいに当たる。」人です。「伊福部さんによると、緊急地震速報のチャイムには、音程が短い時間で急激に変わる 旋律が使われている。音は振動として伝わり、耳の奥で振動が電気信号に変換され脳に伝わる。この経路で音の変化を抽出する機能が働いているため、雑音の中でも、聴力が衰えても聞き取りやすいという。」のですが、これは「叔父の昭さんが手がけた交響曲『シンフォニア・タプカーラ』の第3楽章の最初の和音に着目。キーを変えると『ド・ミ・ソ・シ♭・レ♯』という和音になり、『レ♯』が緊張感を与えていたことから、この和音をベースにチャイム音を作ることにした。」さうです、そしてできたのがあの音です。伊福部 の甥に当たる方が伊福部の音楽を使つた……あれだけでは私には分かりませんが、正統的で適切な使ひ方でせう。あの不協和は衝撃的 です。この先、何度も聞くことになりさうな音です。心して聞きませうか。

2024年4月27日土曜日

AirTag

・「狙われる高級BONSAI『国内で盗品は流通しづらいが…』愛知の盆栽園、一晩で 40鉢被害」(『中日新聞 CHUNICHI Web』)ださうです、「高級盆栽を盗んだとして、愛知県警は26日、窃盗の疑い で、県内に住むベトナム国籍の男2人を逮捕、送検したと発表した。『BONSAI』として海外で人気が高まる中、県警は、ベトナ ム人窃盗グループが海外に転売する目的で盗んでいたとみて調べている。」とかですが、盆栽の盗難自体はかなり以前からありまし た。海外での盆栽人気のゆゑです。この記事の問題は、「盗まれた盆栽に紛失防止用の小型通信機器『AirTag(エアタグ)』が 取り付けられていたことから、実行役とみられる2人の関与が浮上した。」といふところです。AirTagですか。落とし物や忘れ 物探しに役立つたといふ話は聞きます。盗難にも役立つのだとは改めて知つたことでした。盗難も落とし物や忘れ物と同じといへば同 じです。行方知れずなだけです。だから役に立つのですね。当然です。見えないところにつけておけば盗まれても追跡できます。これ を機に AirTag利用が増えるかもしれません。とまれ、海外での盆栽人気は良しとしても、人の物を盗むのはあまりに安直です。自分で 作つてから売りなさい……。

2024年4月26日金曜日

復活

・「町の書店9年ぶり復活…『本屋さんほしい』と子供が投書、ローソンが『書店併設 型』提案し実現」(『読売オンライン』)ださうです。「書店が一軒もなかった富山県立山町で26日、書籍コーナーを備えたコンビニ店が役場の敷地にオープンし、『書店ゼロ』の状態が9年ぶりに解消された。全国で『無書店自治体』が増える中、地域の文化格差を解消する試みとして注目される。」とか。9年ぶりに書店ができたといふのは、投書した子にとつては初めての、町内の書店かもし れません。それだからこそできてよかつたと思ひます。立山町は人口2万5000、これよりも少ない町は多くあります。「コンビニ大手『ローソン』(東京都)が書店併設型店舗を提案。町はコンビニ店の誘致にも取り組んでおり、『LAWSON(ローソン)マチの本屋さん』として開店することが決まった。面積は一般的なローソンの1・4倍にあたる230平方メートル。」ださうですが、これは店の約4分の1に当たります。大きくはないと思ひますが、本屋があることに意義があるといふことです。これが更に大きくなつ てくれればと思ひますが、これはその本の内容とかにもよるはずです。ちなみに、「ローソンは出版取次大手『日本出版販売』(東京都)と連携して21年6月に『マチの本屋さん』1号店を埼玉県狭山市に出し、立山町が11店目。」ださうです。

2024年4月25日木曜日

消滅

・「奥能登の農耕儀礼『あえのこと』迫る消滅の波 過疎に地震が追い打ち」(『中日新聞 CHUNICHI Web』)ださうです。「人口戦略会議が『消滅可能性自治体』とした石川県の輪島、珠洲、能登、穴水の奥能登4市町。この地域に伝わる農耕儀礼『あえのこと』の存続が危ぶまれている。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産だが、過疎と農業の衰退で活動が細っていたところへ、能登半島地震が起きた。さらに離農が進めば、途絶えてしまう恐れがあるが、そもそも実態把握が難しく、支援につながるか不透明だ。」とか。あえのことについては以前から危ないと言はれてゐます。それが地震で一気に現実問題となりました。今回はからうじてできたところも、次はどうなるか。「地震の発生から4カ月近く経過しても被害状況が見えてこない背景には、担い手の激減がある。」農耕儀礼ですから、農家が減れば儀礼も消える運命です。さうして人知れず消えていつた家も多くあるでせう。「能登町の担当者は『あえのことは個人の行事。観光や産業ではないから支援は難しい。自発的な行事を『支援するから継続して』というのも本末転倒では』と話す。」といふわけで、個人行事ゆゑの難しさがあります。正直なところ、あえのことは消える運命にあると思ふのですが、その記録がきちんと録られてゐるかどうか。これは難しいことですが、大至急やらねばなりません。コメントの最後に「気づいたら失われていたとならないよう、行政サイドは意識して対応してほしい。」とあります。正にこの通り、今ならまだできるかもしれません。行政の対応に期待です。

2024年4月24日水曜日

カルテ

・「日本書紀は古代の『カルテ』 京大グループが記述から先天異常を分析」(『毎日 jp』)ださうです。「奈良時代に完成した『日本書紀』に、先天異常を有した可能性がある天皇や当時の人々らに関する記述が計33例あり、5タイプに大別できると京都大学の研究グループが論文にまとめ、発表した。」とか。古事記はどうか分かりませんが、書紀の方は医学的にも分析できるやうです。「東島さんと京大医学研究科の山田重人教授は書紀を読み込み、初代天皇とされる神武から第41代持統までの天皇を含む、身体・機能特徴に関する特異な記述を抽出して分析、診断を試みた。古い時代の記述には信ぴょう性が確かでない部分があるという問題はあるものの、身長の異常10例▽過剰な組織または器官形成6例▽言語または行動の異常6例▽通常と異なる顔または体の特徴6例▽色素異常3例――の5タイプに分類した。その他にも、2例があった。」さうです。ただし、「朝廷に抵抗した地方の人々については、『鼻が垂れている』『とがった顔』『毛むくじゃらの人』などの描写もあった。」が、これは先天異常ではなく、「人々の手ごわさや軽蔑の感情から生じた」ものだと理解したさうです。多分さうでせう。先の例はさう理解できないものです。例へば、「応神天皇(第15代)は出生時、前腕部に肉の塊があって盛り上がっていた。長命だったため『悪性ではなく、リンパ管奇形が原因の可能性が高い』とした。」さうです。しかし、書記の記述がどの程度信用できるのか。これは現状では知り得ません。かういふ診断にどの程度の蓋然性があるのか。私には分かりませんが、しかしかういふ研究もまたあるべきものだとは思ひます。古事記はどうなのかと気になります。やはりないのでせうね。

2024年4月23日火曜日

目撃

・「カモシカ、豊橋の市街地で相次ぎ目撃 『近づかないで』過去には死亡事故も」 (『中日新聞  CHUNICHI Web』)ださうです。「21日以降、豊橋市街地でニホンカモシカとみられる野生動物の目撃情報が相次いだ。『市北東部の山林では見かけるが、市街地では聞いたことがない』(市環境保全課)という。」このあたりは我が家に近い。サルが出たとは聞きますが、シカが出たとは聞きません。ましてカモシカが出たとはです。場所を見ると、「最初の通報は21日正午ごろ。『カモシカ1頭が豊橋刑務支所(今橋町)の正門にいる』。豊橋公園横の市中心部。午後0時10分すぎには東約1キロで『灰色のカモシカが東田神明宮(御園町)を出入りしている』と続報が入った。その後も22日午前8時15分ごろまでに、住宅地が広がる牛川通や西小鷹野、南牛川で『交差 点付近を走り回っている』『角が見える』と通報が相次いだ。」といふことですから、これからすればどうも朝倉川を伝つて移動してゐるらしく思はれます。なぜここにと思ひますが、「背景には個体数の増加傾向がある。」といふことです。数か増えすぎてゐられる場所がなくなり、そこで川伝ひに町に入つたとでもいふところでせうか。シカならともかく、天然記念物のカモシカではいくら増えすぎても殺処分はできません。そのうちに消えることが一番良いのでせうが、無事にさうなるかどうか。とまれ、自然界は人口増に悩んでゐると言つておきませうか。

2024年4月21日日曜日

爪痕

・「『上げ馬神事』リハーサルは成功したけれど 批判殺到から1年、地域に残した爪 痕」(『中日新聞 CHUNICHI Web』)ださうです。「動物虐待との批判を受けていた三重県桑名市の多度大社の伝統行事『上げ馬神事』のリハーサルが20日あった。坂の傾斜を緩やかにし土壁も撤去され、様変わりした神事として5月4、5日の本番を迎える が、今年の参加を見送る地区が複数あり、複雑な思いを抱えたままの関係者もいる。」とか。例の上げ馬神事、今年から変はるやうです。一言で言へば、壁がなくなるといふことです。あの壁が馬の邪魔をしてゐました。だから除去、撤去する、さうすれば馬は助かる。これだけのことです。しかしこの変更は大きい。「9頭が数回ずつ試走して全て成功し、本番も騎乗する水谷蓮治さん(17)は『安全に上れる坂だと思う』と感触を語った。大社や行政によるあり方検討会に加わった馬術専門家の中村勇さん(60)も『壁を跳ぶのは難易度が相当高くて危険だった。この坂なら馬は無理なく上がることができる』と話した。」といふことで、言はば専門家のお墨付きをえたといふことです。かくして上げ馬神事の予祝としての役割は終はります。全頭が上れるのでは占ひになりません。ここで思ひ出すのは、豊橋市の牟呂の神事相撲です。これは本来三番勝負でしたが、戦後、二番勝負で一勝一敗と決まりました。つまり勝ち負けなし、どちらも豊作です。上げ馬もさうなつていくのでせう。さう考へなければ馬を走らせる意味がありません。いづれにせよ、時代とともに祭も変はります。ただし、いづれは受け入れられるにしても、これが、現時点で、すべての関係者に受け入れられるかどうかは分かりません。難しい問題です。

2024年4月20日土曜日

返却

・「105年前に貸し出された小説が返却 米国の図書館、延滞料は…」(『毎日jp』)だ さうです。「米西部コロラド州フォートコリンズの公立図書館で今年、105年前に貸し出された歴史小説が返却された。図書館によると、延滞の罰金(1日2セント)が計760ドル(現在の貨幣価値で約1万4000ドル=約216万円)に膨らんでいたが、おとがめなしとなった。」とか。この本はウォルター・スコットの歴史小説「アイバンホー」、借りたのは「大叔父、大叔母、祖母の誰かが借りた本だと思う」とは返した住民の言です。期限は「1919年2月13日」でした。ベルサイユ条約の年です。昨日のよりは少し先の話ですが、100年以上前には違ひありません。この住人は借りたら返すを実践しました。自分のではなく、血縁者ではあつてもあまり所縁のないヒトかもしれません。とにかく返したのは立派でした。かうなるまえに、1日でも早く気がついてほしかったと思ふのは図書館だけではないでせう。しかしその小説が「アイバンホー」だとは、さすがに古いですね。

2024年4月19日金曜日

130年

・「定家の直筆書は冷泉家当主が800年間代々継承、古今伝授箱は『畏れ多く』130年開かれず」(『読売オンライン』)ださうです。「鎌倉時代を代表する歌人・藤原定家の流れをくむ冷泉家(京都市)の当主の間で、約800年にわたって継承されていた古今和歌集の注釈書『顕注密勘』の原本は、古今和歌集研究の中核をなす貴重な史料だ。筆跡からは、歌学の第一人者である定家の 推敲の跡、歌への思いもたどれる。」とか。原本発見の記事は別にあります。この記事で驚いたのは、「古今伝授箱は『畏れ多く』130年開かれず」といふ部分です。古今伝授は歌学の根幹をなします。定家のだと分かつてゐたとしても、といふより、分かつてゐればなほのこと、開くのははばかられたのでせうか。それほど定家の存在は大きい。まさに巨人です。「今回見つかった定家直筆の顕注密勘は、冷泉家の当主が受け継いできた『古今伝授箱』と呼ばれる木箱に収められていた。平安末期~鎌倉初期の僧・ 顕昭の注釈に付け加える形で構成され、顕昭と考えが同じ場合は『一同』などと簡易な記述だが、異なる場合は余白に書き切れず、色紙を貼って書き足した部分も あった。」さうです。その「古今伝授箱は、数万点の史料が収められている冷泉家の蔵で保管され、代々の当主が一生に一度だけ開いてきた。」さうですから、まさに秘蔵の資料です。他にどんな資料があり、この中に定家の自筆本が何冊あつたのでせうか。興味は尽きません。いづれ複製か影印本が出るでせう。その時を待ちませうか。

2024年4月18日木曜日

賠償

・「『漫画村』元運営者に17億円賠償命令 作品を無断掲載 東京地裁」(『毎日jp』) ださうです。「海賊版サイト『漫画村』(2018年4月に閉鎖)で作品を無断公開されたとして、出版大手3社が、著作権侵害で実刑が確定した元運営者の星野路実元受刑者(32)に総額約19億3000万円の賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は18日、元運営者に計約17億円の支払いを命じた。」とか。これは著作権侵害になるのだから当然の判決です。「訴状によると、漫画村は16年2月ごろに開設され、月間最大で1億回に迫るアクセス数を記録した。原告側のKADOKAWA、集英社、小学館の3社が賠償請求の対象としたのは『ONE PIECE(ワンピース)』をはじめとする特に人気の17作品。17年6月~18年4月に推計されたサイトアクセス数 と、17作品の単行本の販売価格を掛け合わせて損害額を算定した。」さうですから、賠償額も大きくなります。刑事裁判では既に服役してゐますが、再審請求もしてゐるさうですから、たとへ払ふ金があつたとしても払ふかどうか。いづれにしても著作権は守らねばなりません。ただとなれば何事にも飛びつく人は多いでせう。しかしそれはまちがひだと知らねばなりません。AIであれヒトであれ、著作権侵害は重大です。

2024年4月17日水曜日

裁判

・「トランプ氏『不倫口止め料不正処理』裁判、腹心だった当時の顧問弁護士は『指示』証言の見通し」(『読売オンライン』)ださうです。「米国のトランプ前大統領(77)が不倫の口止め料を不正処理したとされる刑事裁判は、ニューヨーク州地裁で15日に初公判が開かれた。有罪か無罪かを判断するのは陪審員で、トランプ氏の腹心だった当時の顧問弁護士の証言がカギを握るとみられている。」といふことで、やつとと言ふべきか、トランプの裁判が始まります。まず陪審員の選定が問題になつたやうです。あれだけの人ですから、公平に判断できるだけの自信のない人が多くてなかなか決め難いやうです。裁判で有罪になつたとしても、トランプは政治的迫害とかと訴へるさうですから、これぞまさしく災ひ転じて福となす。しかもこれが効果ありさうだとの見方が出てゐます。私には信じられないことですが。支持者にはそんな言葉が有効なのでせう。とまれ、この裁判もまもなく判決が出ます。それまでに世界と米国の情勢がどのやうに動いてゐるのか、これによつてもトランプの「生死」は決まりさうです。

2024年4月16日火曜日

4度目

・「四度目の正直なるか 『飛鳥・藤原』の世界遺産、文化庁に推薦書素案提出」(『産経 web』)ださうです。「令和8年の世界文化遺産登録を目指して、推薦書素案が文化庁に提出された奈良県の『飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群』(橿原市、桜井市、明日香村)。平成19年に暫定リスト入りし、素案の提出は令和2年以来、今回で4回目となった。」といふことですが、これは実に意外に感じます。私の感覚では、飛鳥や藤原ならば当然世界遺産だといふことなのですが、実はまだなつていなかつた。それには、「他の遺産群と競合するなどして国内推薦に選ばれなかった。」といふ事情があつたやうです。それがどの遺跡なのか知りませんが、これは調べればすぐ分かるでせう。しかし、かういふ遺跡も他との競争に負けることがあるのですね。古いとか貴重といふだけでは指定されないといふことでせう。「4度目となる今回は、海外の世界遺産関連の専門家を現地に招いてさまざまなアドバイスを受け、素案の内容も分かりやすく世界の理解を得られるよう充実させた」さうです。具体的にどのやうにしたのか興味あるところです。かういふ状況を見ると、花祭や霜月神楽の世界遺産登録もまた道が険しさうです。さて如何。

2024年4月15日月曜日

賠償

・「『ウルトラマン』に似た画像提供の生成AI事業者、中国の裁判所が著作権侵害で賠償命令」(『読売オンライン』)ださうです。「中国の裁判所が、生成AI(人工知能)による『ウルトラマン』によく似た画像について、AIサービスを提供していた事業者に著作権侵害の責任を認め、損害賠償などを命じる判決を出したことが15日、わかった。生成AIと著作権を巡る判決として、日本でも注目されそうだ。」とかですが、生成した絵を見る限り、これは当然のことと思はれます。「原告は、ウルトラマンシリーズの著作権を持つ『円谷プロダクション』(東京)から、中国での作品の複製などのライセンスを受けた中国企 業。同社は、中国の事業者が提供しているAIサービスで、ウルトラマンによく似た画像が生成されることを発見。AIサービス事業者が許可なく、よく似た画像を生成させたとして、生成停止や損害賠償などを求めて提訴し、同法院が今年1月に訴えを受理した。」その結果の判決です。この種の判例はまだ多くないやうで、「各国のクリエイターから著作権侵害への懸念の声が上がっている」とありますが、 「何が侵害か、明確な線引きは難しい状況だ。」といふことです。しかし、かう明らかでは中国の裁判所も認めざるをえなかつたのでせうか。あるいは、この件に関して最初から厳しくせねば、この先、特に中国で、でたらめな事態になるとでも考へたか、あるいは中共には取るに足りない会社であつたのか。いづれにせよ、中国でもAIによる侵害が認められたのは大きなことです。最後のコメントでは、「外国の裁判ではあるが、AIと著作権を巡る世界の議論に影響を与える可能性がある」(UniLaw企業法務研究所浅井敏雄代表)とあります。規制する方向にいつてほしいと私は思ひます。人間の模倣や剽窃がだめなら、機械の模倣や剽窃もだめです。当然の判決です。

2024年4月14日日曜日

返還

・「盗まれた仏像、ネットオークションの落札者が寺に返還『元のお寺に戻ることに満足』」(『読売オンライン』)ださうです。「奈良県葛城市の当麻寺の塔頭・念仏院(川中教正住職)から昨年盗まれた阿弥陀如来坐像が、ネットオークションで落札した会社経営、保木領太さん(52)(東京都)から寺に返され、13日、同寺奥院で返還式があった。 (原文改行)仏像は昨年8~9月頃、念仏院に侵入した男に盗まれた。その後、大阪府内の買い取り店に持ち込まれ、オークションに出されたことが判明。府警が男を逮捕し」たさうです。ネットオークションは便利です。私は本しか買ひませんが、物は豊富にあり、値段も安いものまであります。仏像でもさうなのでせう。ただし、物が物だけに安心して買へるかどうかはわかりません。最近は石仏等の盗難が多く、このやうな寺の仏像も盗まれてゐます。これが盗品でないと見極められるかどうか。これは難しいでせう。信じて落札するしかありません。こんなものを落札した人は相当なマニアだと思ひます。返すのを拒む人がゐるかもしれません。しかし返しました。あるべきところにといふことです。皆が皆このやうになると良いのですが、かうはいかないことも多いはずです。それ以前に、石仏や無住の寺の仏像が盗難に遭はないやうにせねばなりません。これが難しさうです。この仏像は「市の歴史博物館が仏像の写真などをデータベース化していた」さうです。かういふことが大きいの ですね。仏像等の一大データベース構築をとなれば幸ひですが、さて如何。

2024年4月13日土曜日

100年フード

・「御幣餅が『100年フード』に 道の駅新野 江戸から続く阿南の伝統食」(「南信州新聞」)ださうです。「阿南町新野の道の駅信州新野千石平を経営する蔵(同町新野)が製造販売している『御幣餅』が、文化庁の『100年フード』に選ばれた。飯田下伊那地域で認定されるのは初めて。」といふことで、新野の道の駅の大御幣餅が100年フードです。これは確かに大きい。奥三河のと比べても、あれだけの大きさのものはたぶんありません。大きすぎるとも言へますが、その美味ゆゑに、飽きずに食べられます。今回の認定、「文化庁は多様な食文化の継承や振興に向け、地域の風土や歴史の中で世代を超えて受け継がれている地域特有の食文化を『100年フード』として認定している。全国で250件が登録されており、県内は6件。」ださうです。おやきなどは最初に認定されてゐるのでせう。他県の御幣餅はどうなのでせうか。岐阜には団子型のがある由、私は知りませんが、これなどは他と違ふゆゑに認定されてゐさうです。愛知県のは普通の御幣餅、特徴はタレで出してゐるのでせう。これはどうなのでせうか。これで新野へ行く楽しみが増えましたが、といふより、これまでも行く度に食べてゐたといふぐらゐですから、改めて新野で味はつてみませうか。

2024年4月12日金曜日

試食会

・「スープ、フライ、サラダ… 昭和初期に滋賀でカエル試食会?!」(『中日新聞 CHUNICHI Web』)ださうです。「昭和初期、県内でカエルの試食会が開かれていた-。昨年度から本格化した県史編さん事業の一環として、 調査成果を紹介するミニ展示が県庁で開かれている。今回のテーマは、1928(昭和3)年の『食用蛙(がえる)試食デー』。」といふことで、以下、食用蛙についての記事が続きます。「県公文書館によると、食用ガエルは、18(大正7)年に米国から輸入された。農村の経済発展のため、農家の副業として食用ガエルの養殖が検討されたという。輸入されたカエルの一部が、農商務省を通じて滋賀県と茨城県へ渡った。将来的には琵琶湖や霞ケ浦で自然繁殖させるのを目的としていたとされる。」しかし、「県公文書館の県史編さん専門職員山口一樹さんは『飼育コストが高いなどの理由で、国内では広まらなかったようだ。』」それでも、これ以前にこのやうな試食会が行はれてゐました。そのメニューは「『フロツグスープ フロツグフライ フロツグライス フレッシュフロツグサラダ』」。(中略)試食会の献立が記された資料によると、これらにフルーツとコーヒーが付いて1人前1円50銭、現在の価値で1200円程度で提供されたという。」ことですが、味は分からないやうです。費用の問題とは言へ、結局、養殖に至らなかつたのは、やはり評判が良くなかつたからではないかと思ふのですが、実際はどうなのでせう。昔からいろいろなものを食する試みがなされてきました。生き残つたものもあれば、勝手に生きたものもある。この食用蛙、現在はどうなつてゐるのでせうか。

2024年4月11日木曜日

無料

・「明治生まれ男性が国内にいなくなり…明治村『入村無料』最後の利用はいつ?」(『中日新聞 CHUNICHI Web』)ださうです。「明治時代に生まれた男性が国内にいなくなった―。9日発表のニュースを受け、話題となったのが愛知県犬山市の『博物館明治村』だ。明治生まれの人は入村料が無料のサービスがあるためで、インターネット上には 『ただで入れる高齢男性はいなくなってしまったのか』と時代の流れを感じるコメントが相次いだ。」とか。最後の明治生まれ男性が亡くなつたといふ記事は読みました。そんな時代なのだと思ひました。「職員の記憶では『1990年代はそれなりに利用者がいた』。ただ年々減少し、2014年 に1人が入場したのを最後に、明治生まれの人は途絶えていた。」さうです。10年前でも明治生まれは100歳超えとなります。近くの人でないと難しさうです。今回は男性がゐなくなつたといふことです。女性は、「国内最高齢は115歳の女性。明治生まれは111歳以 上のため、女性はまだ来村の可能性がある。」とか。本当に明治は遠くなりにけりとなりました。

2024年4月10日水曜日

膵島

・「糖尿病患者にブタの膵臓組織を移植、国際医療研など臨床研究…特殊カプセルに包み拒絶反応を防止」(『読売オンライン』)ださうです。「膵臓の細胞が正常に働かない1型糖尿病患者に、ブタの膵臓組織『膵島』を移植する臨床研究を、国立国際医療研究センターなどのチームが来年にも実施する計画であることがわかった。」とか。この膵島移植はこれまでも行はれてゐます。もちろんヒトのを移植するのですが、膵臓そのものの移植ではなくその一部のみの移植といふことで、広く、かどうかは分かりませんが、それなりに行はれてきました。今回のはブタの膵島移植です。ブタのとつくところが違ひます。具体的には、「同チームの計画では、生後2~3週間のブタの膵臓から、血糖値を下げるインスリンホルモンを分泌する細胞の塊『膵島』を取り出す。人に移植したときに 起こる拒絶反応を防ぐため、直径0・5~1ミリ・メートルの特殊なカプセルで1~3個程度の膵島を包む。(原文改行)そのうえで、数十万個の膵島を1型糖尿病患者の体内に移植して壊れた細胞の機能を代替させる。」といふものです。これには「免疫抑制剤を使わないで済む可能性が高く、体への負担も軽い。」といふことがあります。そして、ポイントは膵島をカプセルに包むといふところです。これは、たぶん、「動物の臓器や組織を医療に使うことに対する国民の心理的な抵抗感に配慮しながら」といふことだと思ひます。他の動物の臓器を体に入れることに対しては、人間、誰しも抵抗があります。医学的には様々な処置を施して移植するわけですから、そのリスクは生体腎移植とそれほど違はないはずです。これからも異種移植が行はれていくはずです。問題はいつの時点でそれが社会的に認められるかです。レシピエントと家族の問題でせうか。それともその周りの人達の問題でせうか。いづれにせよ「異種」ではあります。

2024年4月9日火曜日

ファンコニー症候群

・「紅麹サプリ摂取の健康被害者、ほぼ全員に『ファンコニー症候群』 成分が腎臓集積で障害か」(『産経web』)ださうです。「小林製薬(大阪市)の『紅麹』を使ったサプリメント摂取後の健康被害について、具体的な症状が明らかになってきた。日本腎臓学会の調査では、サプリの成分が腎臓に集積し『尿細管』が傷ついて体に必要な成分が再吸収できなくなる『ファンコニー症候群』がほぼ全員に起こっていたことが判明。進行を防ぐには早期の摂取中止が重要だ」といふことで、紅麹の症状に関して、具体的に分かつてきたやうです。このファンコニー症候群は以前から出てゐましたが、ここに来て確定となりました。「同症候群は後天性の場合は薬剤が原因の一つで、カリウムやリン、ナトリウムなどの重要な成分が再吸収されず尿に漏れ出てしまい、体内のミネラルバランスが崩れる。その結果、倦怠感などの症状が起きて自覚することが多い。腎機能の状態を示す『クレアチニン』の数値も上がる。」といふことで、尿細管が痛めつけられてはCrもあがるでせう。それ以上に「カリウムやリン、ナトリウムなどの重要な成分が再吸収されず尿に漏れ出てしまい」といふことですから、体調不良にもなります。避けるのは紅麹摂取をやめることださうです。たとへ症状が出てゐても、止めれば改善するやうで、「調査結果では4分の3が摂取を中止することで改善している。」さうです。これに間に合はなかつた人が腎不全でなくなつたのでせう。ただしこれは症状の実態が分かつただけのことです。なぜ起きたのかは分かつてゐません。紅麹そのものが問題ではないといふ記事もありましたが、ならば何が問題なのか。これを一刻も早く明らかにしてほしいものです。

2024年4月8日月曜日

割譲

・「トランプ氏、終戦へ領土割譲案 ウクライナ侵攻で米報道」(『日経新聞』)ださうで す。「米紙ワシントン・ポスト電子版は7日、ロシアのウクライナ侵攻を巡り、トランプ前米大統領がウクライナに南部クリミア半島や東部ドンバス地方(ドネツク、ルガンスク両州)の国境地帯をロシアに割譲するよう圧力をかけることで終戦に持ち込めると周囲に語ったと 報じた。関係筋の話としている。」とか。ほぼトラの状況だとかですから、ウクライナをトランプがどうするかといふのは大変重要な問題です。本人の言ではないといふことにせよ、ここでクリミアやドンバスの割譲が出てきたことはやはりといふ感じです。終はらせるには ロシアを何とかせねばならぬといふことなら、トランプはウクライナを切り捨てるでせう。プーチンの専制体質はトランプにはよくあふ。トランプはさういふ人です。商売人であると同時に専制君主志向でせう。ロシアを利すると言つたところで、トランプには痛くも痒くもない。最後は己の利益のみで動くでせう。「トランプ陣営の報道担当者は『トランプ氏の計画に関する臆測は、状況を把握していない匿名の情報源から来ている』として報道は不正確だとの声明を出した。」さうですが、これが信用できるかどうかは分かりません。とまれ、ほぼトラなしとなるやうになつてほしいと思ふのですが、バイデンがまた次となると、まだやるのかと言はれます。候補者難の選挙です。

2024年4月7日日曜日

一狩り

・「豊橋へ 一狩りいこうぜ! 自治体初誘致 24日から市内はモンハン世界に/目指せクエストクリア」(『東日新聞』)ださうです。「豊橋市内で、人気アクションゲーム『モンスターハンター』(モン ハン)とのコラボレーション企画が始まる。市は豊橋の魅力を広く知ってもらう好機と捉えている。」とかですが。これは先日の「マケイン」如き企画でせう。ただし、こちらの方が人は多く集まりさうです。何しろ「モンハン」です。当たれば大きいでせう。中身出しには 「JR東海×豊橋市×カプコンがコラボ/モンスター巨大展示物も各所に/地元企業やホテルなども工夫凝らし」とあります。力の入れ方が知れようといふものです。「『豊橋へ 一(ひと)狩りいこうぜ!』と題したイベントの実施期間は今月24日から7月31日まで。市内を巡るデジタルスタンプラリーでは、各スポットの二次元コードを読み取りクエスト(ミッション)をクリアすると特製ステッカーをもらえる。(原文改行)市内各所にゲームに登場するモンスターの巨大な展示物を設置。ヤマサちくわやワルツといった地元企業の名産品とのコラボ商品を販売するほか、市内のホテルに「モンハン」仕様の客室を用意。サーラプラザ豊橋のカフェではオリジナルメニューを提供し、豊橋鉄道は市内線(市電)でキービジュアルをラッピングした路面電車を運行する。」といふわけで相当大きな企画です。こちらはこれからです。「マケイン」といひ「モンハン」といひ、当たると良いですね。

2024年4月6日土曜日

別物

・「『紅こうじ』と『こうじ』は別物、混同しないで 豊橋の老舗こうじメーカーに相次ぐ問い合わせ」(『中日新聞 CHUNICHI Web』)ださうです。「小林製薬(大阪市)の紅こうじサプリメントの問題を巡り、しょうゆや日本酒といった醸造食品で使われるこうじのメーカーに、安全性を心配する人から問い合わせが相次いでいる。メーカーや識者らは『学術的にも利用目的も別物』と冷静な対応を求めている。」とか。このメーカーは糀屋(こうじや)三左衛門(さんざえもん)、京都の老舗が豊橋で再生しました。そこに麹つながりでの問ひ合はせ、「小林製薬の製品を使っているか」「紅こうじを製造しているか」。いづれも誤解です。「日本獣医生命科学大の佐藤薫教授(農学)は『言葉が似ていて怖く感じるかも』と前置きした上で、『醸造に使うこうじ菌はアスペルギルス属で、紅こうじ菌はモナスカス属に分類され別物』と説明する。さらに日本醸造学会(東京)の定義では、こうじ菌は アスペルギルス属の中でもカビ毒を作らない種類に入る。」といふことであり、しかも「色素や着色料として用いられてきた紅こうじとは、利用目的も異なる」(村井社長)さうです。しかし、麹つながりは素人には怖い。どうしても避けたくなります。これは誤解なので、社長は正しい情報を発信します。それ以前に、「そもそも紅こうじ自体が問題とされているわけではなく、言葉に左右されずに冷静に対応してほしい」(佐藤教授)といふことがあります。素人には難しいことです。正しい情報を専門家やメーカーがきちんと発信して、誤解を解いてほしいと思ふのみです。

2024年4月5日金曜日

開花

・「高遠の桜、伊那市が開花宣言 『さくら祭り』開幕 昨年より11日遅く」(『信濃毎日 新聞デジタル』)ださうです。「『天下第一の桜』として知られる伊那市の高遠城址(じょうし)公園のタカトオコヒガンザクラが咲き始め、市は5日、開花を宣言した。昨年より11日遅い開花。」です。愛知県の桜も見頃のところが多くなつてゐます。長野県はまだあまり咲いてゐないと聞いてゐたのですが、高遠が咲き始めたからには、遅いなりに桜は咲いてゐるのでせう。ここも11日遅いといふことですから、今年の桜は、基本的に、例年より10日以上の遅れといふことです。もしかしたら満開の桜も今日の雨で色あせてしまふのかもしれません。入学式も終はつてやつと春本番です、たぶん。

2024年4月4日木曜日

退院

・「ブタ腎臓移植の男性退院、米国 透析治療からの離脱に『感激』」(『中日新聞  CHUNICHI Web』)ださうです。「米マサチューセッツ総合病院は3日、末期腎不全の治療としてブタの腎臓の移植を受けた60代の男性患者が退院したと発表した。3月16日に手術を受けてから2週間余り。順調に回復してきており、自宅で療養を続ける。」とか。最近は移植後の入院日数が減つてゐます。記事のやうに2週間程度だつたのか、正確には覚えてゐませんが、私達の移植時の1か月以上入院と比べると、格段に少なくなつてゐるさうです。それはブタの腎臓でも同じやうです。この人の移植した「ブタは、移植後の拒絶反応を避けるため遺伝子操作してあった。」といひます。ブタであつてブタではない、さういふ腎臓です。記事の最後に「今後は腎臓が体内で機能し続けるかどうかが焦点となる。」とあります。生着しなければ移植した意味がありません。それができるかどうか。問題はここです。ブタの腎臓が使へるのは良しとして、この先どのぐらゐ生着できるのか。透析から解放されても移植後のケアがあります。これがどうなるか。患者さんには是非とも頑張つてほしいものです。しかし、私が移植した頃から既に30年近く、やつとブタの腎臓が使へるかもしれないといふところまできました。早かつたのか遅かつたのか。

2024年4月3日水曜日

聖地化

・「豊橋に『負けヒロイン』探しに来て!駅ビルに書店…進む聖地づくり」 (『asahi.com』)ださうです。「愛知県豊橋市など東三河地域が舞台のライトノベル『負けヒロインが多すぎる!(略称マケイ ン)』のテレビアニメ化を前に、市やJR東海がタッグを組んで『聖地化』の取り組みを進めている。ファンを県外から豊橋へ呼び込もうと仕掛けが始まっている。」といふわけで、豊橋を聖地化しようといふ動きださうです。この小説、少しだけ読みました。まだおもしろくなる前の部分、しかし金を払つてまで読むものではないと思つてそれ以後は読みませんでした。しかし、アニメ化されるといふからには、それ以後がおもしろいに違ひありません。豊橋が舞台ですが、方言は使はれてはゐませんでした。この作者は豊橋出身の人、現在は豊橋にはゐませんが、方言は使へるはずです。豊橋方言で書いてほしかつたと思はないではありません。で、聖地化の件、「豊橋市で2月にあったウォーキングイベントは『マケイン』との連携企画でこの日、さっそく『巡礼者』が現れた。」さうです。「従来のウォーキングだと参加者は平均1千人ほどだが、この日の参加者は約2700人。豊橋駅を出発し、『マケイン』の主人公が通う高校のモデルとされる県立時習館高校や、作品にも登場する豊橋名物の店を巡る約7・5キロのウォーキングコース。うどん店『みやこ』には約180人が食事に訪れ、『コンドーパン』は通常の土曜日の2倍以上の売り上げだった。」さうです。今後は南栄方面に注目なのでせうか。とまれ、新幹線を使へば東京大阪、あるいはその向かうも遠くはないでせう。今後はどう展開していくのでせうか。その前にこれを読んだ方が良いのかも。さて如何。

2024年4月2日火曜日

訓示

・「静岡県・川勝知事の『牛の世話と違う』職員訓示に『職業差別』『資質欠く』 SNSで批判」(『産経web』)ださうです。「静岡県の川勝平太知事が新規採用職員らに『毎日毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、基本的に皆さんは頭脳、知性の高い方たちだ』と訓示したことを巡り、SNSで川勝氏に『職業差別』を指摘する声が相次いでいる。」とか。この人は信念の人だと思ひます。例のトンネルの問題といひ、普通の考へではなかなかできないことを言つたりします。今回も同じでせう。たまたまこれまでには言はずにきたことを、今年は遂に言つてしまつたといふことでせう。いつも自分の考へてゐることですから、当然何の疑問も持ちません。現在もなほなぜいけないのか分かつてゐないのかもしれません。「基本的に皆さんは頭脳、知性の高い方たちだ」といふあたりには、所謂選良意識がありさうです。その前に「毎日毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い」とあります。自分が何を食つたりしてゐるのか忘れているのでせう。あるいはこれさへ何の疑問も持つてゐないのかもしれません。記事の大半はSNS等からの引用です。すべて批判です。認める発言もあるのでせうが、最後に「静岡県庁の担当者によれば、川勝氏の発言に関して2日午前8時~12時に電話が41件、メールで33件届き、その全てが川勝氏に批判的な内容だったという。」とあります。この人もかうなつては己があやまちを認めるふりをするでせう。問題はそれ以前です。

2024年4月1日月曜日

佐藤

・「500年後みんな『佐藤さん』に 別姓導入しなければ 識者が試算」(『asahi.com』)ださうです。「約500年後の2531年、日本人の全員の名字が『佐藤さん』になるかも――。(原文改行)このまま選択的夫婦別姓を導入しない場合に、国内の名字の数がどう変化するか。別姓について考えてもらうキャンペーンの一環で、東北大高齢経済社会研究センターの吉田浩教授が試算したところ、そんな結果が出た。エープリルフールのウソのような推計だ。」とか。夫婦別姓を続けてゐると、 国内の姓の数はいづれは1つになるといふことです。にはかには信じ難いことです。「吉田教授によると、現在、国内で最も多い名字は『佐藤』で、全体の1.5%を占める。『このまま夫婦同姓のルールのもとで結婚が繰り返されていくと、将来は佐藤姓だけになるのでは』との仮説をたて、検証した。」さうです。その結果。「公表データなどを元に結婚や離婚、出生、死亡といった増減要因による佐藤姓の変化をみたところ、国内の人口のうち佐藤姓の占める割合は2022~23年の1年間で、0.83%増加していた。このまま夫婦同姓のルールが続き、毎年この割合で佐藤姓の占有率が伸びると仮定すると、2446年に日本人の50%が『佐藤』になり、2531年に『佐藤』の占有率が 100%になるという。」といふことで、試算では500年後にはオール佐藤実現のやうです。それまでには、いくら何でも、夫婦別姓になつてゐると思ふのですが……その時の試算はこの先にあります。有料記事です。読めません。

2024年3月31日日曜日

天児牛大死す。

・訃報です。「舞踏家の天児牛大さん死去 『山海塾』主宰、舞踏世界に広める」 (『asahi.com』)、74、心不全。「白塗りの舞踊手たちが踊る『山海塾』を主宰し、1980年代以降の欧州の芸術界で 『BUTOH』のムーブメントを巻き起こした舞踏家の天児牛大(あまがつ・うしお)」です。その昔は大駱駝艦の一つとして山海塾もありましたが、もしかしたら駱駝よりも有名になつてゐました。ヨーロッパ拠点といふのは、他のいくつかのグループでもありましたが、ここが最も有名だつたはずです。「パリ市立劇場の監督に才能を見いだされ、82年から同劇場を創作の拠点にし、世界48カ国で作品を発表。」といふのが大きかつた。愛大でもやつた、駱駝も使つてゐたマグロの尾びれを並べた巨大な壁の中の逆さづりはその後も形を変へてやつてゐました。舞踏を広げた人であるのはまちがひありません。この人のはとにかくきれいでした。駱駝の荒々しさはなくとも、そのきれいさ、美しさで勝つてゐました。舞踏界の大物もこれで何人かが亡くなりました。祈冥福。

2024年3月30日土曜日

悪習

・「愛教大出身がうらやましい…教員同士の悪習は常態化していく 名古屋市教委、名簿とカネ」(『中日新聞 CHUNICHI Web』)ださうです。「名古屋市教委が長年、教員団体から金品と推薦名簿を受け取っていた問題で、調査検証チームが29日にまとめた中間報告では、教員出身の教職員課職員が受領していた点に触れ『教員同士の仲間意識が強すぎるあまり、癒着と映らないかという視点が欠落していた』と断じた。」とか。この「仲間意識」の典型が、「市教委事務局の教員出身の管理職や市内全16区の校長会長、教科の研究会長は、愛知教育大出身者ばかりで『愛教大出身者が中心の推薦名簿になる。それを他大学出身者がうらやましく思っちゃった』と言う。」ところです。実際、愛教大出身者は群を抜いて多いのでせう。だから愛教大出身の管理職が多くなるのはあり得ることです。ところが、実際はそれより遙かに多かつた、のだと思ひます。それがこの愛教大といふ下に集まつた人々にのみ恩恵をもたらした。「推薦名簿」に載るか載らないか、これが大きいのでせ う。そこには「教員の世界には、払わないといけないような同調圧力、払わないと排除される雰囲気があるのかもしれない。縦と横の関係でがっちり固められているように感じる」といふ市教委OBの言があります。さうなのでせう。だとすれば県教委にこれが本当になかつたのかどうか。愛教大の如き強大な大学がないといふことが幸ひしたのでせうか。強大でなくとも学閥はあるやうです。このあたりも調べて膿を出し切つてほしいとは思ふものの、何年かすればまた同じことをくり返すのでせう。人間とはさういふものですね、きつと。

2024年3月29日金曜日

成分不明

・まだ続きます。「小林製薬、紅麹サプリ 原因成分はいまだ不明 国の研究機関にも情報提供」(『産経web』)ださうです。「小林製薬(大阪市)の『紅麹(べにこうじ)』成分入りの機能性表示食品サプリメントを巡り摂取者の健康被害が相次いでいる問題で、同社は29日に開いた会見で、原料などから確認された原因物質の可能性がある『未知の成分』について『(成分の)構造がだいぶ見えてきた』としつつ、いまだ特定には至っていないとした。今後は自社だけでなく、国の研究機関に情報を提供し、国とともに解明を進めると」いふことです。 問題の「未知の成分」、これが明らかになればいろいろなことが見えてくるはずです。しかしまだ分かりません。それでも「同社は紅麹原料などのデータを調査し、通常の製造工程では含まれない『未知の成分』の存在を示す分析結果が出たと、前回の22日の会見で明らかにした。成分構造は『カビ類から生成される成分と似ている』としていた。」さうですから、現時点ではこれ以上はまだ分からないのでせう。ここまで来れば皆さん、このサプリを飲むのを止めたと思ひますが、問題は去年製造のを飲んでしまつた人です。大丈夫なのかと、他人事ながら思はずにはゐられません。一刻も早く成分が特定されんことを。

2024年3月28日木曜日

日本食

・「オックスフォード英語辞典に日本食関連の言葉が多数追加 『カツ』に『タコヤキ』 『トンコツ』など」(『産経web』)ださうです。「オックスフォード英語辞典を出版する英オックスフォード大学出版局は27日までに、『katsu(カツ)』や『donburi(丼)』 『karaage(唐揚げ)』といった日本語由来の言葉を辞典(電子版)に追加したことを明らかにした。(原文改行)英国では近年、 日本の食文化に対する関心が急速な高まりを見せ、特に日本風のカレーライスにチキンカツや野菜のコロッケなどを乗せた『カツカレー』 が事実上の国民食といわれるほどの大人気となっている。」といふわけで、OEDに日本語語彙追加です。食物関連が多いのは外国での日本に対する興味のありかを知らせてくれますが、それ以外にも「日本の漫画やアニメの人気を背景に『mangaka(漫画家)』『isekai(異世界)』『tokusatsu(特撮)』も入った。陶器の修繕技法である『kintsugi(金継ぎ)』や絞り染めを意味する『shibori』も追加され、日本の伝統工芸への関心の高まりもうかがわせた。」とか。異世界が入るのはゲームの影響でせうが、それほど異世界を舞台にした作品が多いといふことでもありませう。特撮は疾うに入つてゐさうですが今回入りました。それほどまでに日本の特撮は日本的なのでせうか。これらの言葉がずつと残ることを期待してゐませう。

2024年3月27日水曜日

紅麹

・今日も昨日の続きです。「『紅こうじ』とは? 古くから食品の原料 一部にカビ毒を作る 種類も」(『毎日jp』)ださうです。「小林製薬(本社・大阪市)の『紅こうじ』のサプリメントを摂取した人に健康被害の報告が相次いでいる。サプリに含まれ、原因の可能性が指摘されている『紅こうじ』は、どのようなものなのだろうか。」といふ記事です。「紅こうじは、昔から中国や台湾、日本などで食品に利用されてきたこうじの一種。米などの穀物にカビの一種である紅こうじ菌を繁殖させて作る。天然の赤い着色が人気で、沖縄伝統の発酵食品『豆腐よう』や、紹興酒などの原料にもなっている。」といふのが基本です。これだけなら問題にはならないはずです。しかも、「日本人の研究者が1970年代、紅こうじ菌から、コレステロールを下げる作用がある『モナコリンK』という成分を発見。」これにより健康食品として使はれるやうになります。問題のシトリニン、これは作るのと作らないのがあり、問題の紅麹はこれを作りません。従つて本気にする必要はないのですが、今回はこれ以外の何者かが悪さをしてゐるやうです。これで見る限り、「過剰に摂取するのでなければ、今回のサプリメント以外のものについて過度に心配する必要はない」といふことになります。素人にはその見分けが難しいのかもしれません。さうなると、君子危ふきに近寄らずなのでせうか。

2024年3月26日火曜日

死亡

・昨日の続きです。「『紅麹』サプリ健康被害、死亡につながった可能性がある事例1件判 明…腎疾患が悪化し2月に死亡」(『読売オンライン』)ださうです。「小林製薬は26日、『紅麹』成分入りのサプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、死亡につながった可能性のある事例が1件判明したと発表した。一連の問題で、死亡原因となったことが疑われる健康被害は初めて。これまで分かっていた26人に加え、新たに約50人の入院事例があることを明らかにした。」さうですから、これでまた被害が広がつたわけです。「死亡した人は、2021年4月から24年2月まで、自主回収の対象となったサプリ『紅麹コレステヘルプ』を通信販売で購入し、摂取していた。」さうです。「小林製薬によると、紅麹コレステヘルプは2021年の発売後に約110万個を販売した。」といふことは、亡くなつた人はほとんど最初から飲んでゐたことになります。ただ、最初から何らかの成分が含まれていたのかは分かりません。「小林製薬の紅麹、有害物質は未検出も『意図せぬ』成分』」(『日経新聞』)といふ記事もあります。いづれにしても1月半ばには最初の報告があつたのにそれから2ヶ月、ほぼ何の手も打たれませんでした。調査中だつたといふことのやうですが、対応が遅すぎます。今後更に被害者が増えるのでせう。「意図せぬ成分」が何か、早く明らかになつてほしいものです。

2024年3月25日月曜日

使用中止

・「小林製薬 紅麹原料約50社に供給と発表『直ちに使用中止を』」(NHK)ださうです。こんなに大きくなるとは思つてゐませんでした。たかが健康食品と思つてゐたのですが、かうなるとたかがではすみません。「大阪市に本社がある『小林製薬』が販売する『紅麹』の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、会社は紅麹原料をおよそ50社に供給していることを明らかにしました。このうち3社が商品の回収を発表しているということです。」3社ですむかどうか。健康食品を食べ続けて腎臓を悪くしたなどといふのは悪い冗談でしかありません。現状では紅麹の何が悪いのかといふところまでは分かつてゐないやうです。「健康食品が原因となった可能性がある」といふ段階のやうです。使用中止はまだでてくるのでせうか。別の記事では、「紅麹の『ロバスタチン』という成分にはコレステロールを低下させる作用があるとされ、紅麹由来の健康食品などが多く販売されています。(原文改行)一方、紅麹菌のなかには『シトリ ニン』という毒素をつくるものもあり、腎臓の病気を引き起こすおそれがあるとされています。(中略)小林製薬によりますと今回の報告を受けて成分を分析したところ、『シトリニン』は検出されなかったということです。(原文改行)一方で、『シトリニン』とは別の未知の成分の存在を示す分析結果が得られたということで、『意図しない成分が含まれている可能性が判明した』としています。」(NHK)とあります。もしかすると腎臓を傷めた患者さんが他にもゐるのかもしれません。一刻も早く真相が分かつてほしいものです。

2024年3月24日日曜日

動画

・「イスラム国、銃乱射の動画公開 約1分半、系列メディアで」(『中日新聞  CHUNICHI Web』)ださうです。「モスクワ郊外のコンサートホールで発生した銃乱射を巡り、過激派組織『イスラム国』(IS)は23日、襲撃の様子を撮影したとする約1分半の動画を系列メディアで公開した。実行犯とみられる数人の男が写っており、銃を乱射したり、床に倒れた人を刃物で切り付けたりしていた。(原文改行)『殺せ。情けをかけるな』『異教徒を倒した』などとの発言もあった。ISは動画公開に先立ち、戦闘員4人が『多数のキリスト教徒を襲撃し、数百人を殺傷した』との犯行声明を出していた。」といふことがありますが、ロシアはあくまでウクライナの関係者による犯行と言ふのでせう。ロシアにとつて当面の敵はウクライナ、ISも敵ではありませうが、やはり重さが違ひます。個人的にはロシアがウクライナに責任をなすりつけるためにさう発表したのだと思ひますが、実際はどうなのでせう。この記事の動画が本物だと分かればロシアの言ひ分はデツチアゲと知れます。ロシアの発表した犯人は金目当てと供述したやうです。これも動画の信憑性が確認できれば分かることです。敵はプーチンといふ勢力の多いこと、ロシア人も考へ直した方が良い。最後に犠牲者の皆さんに祈冥福。

2024年3月23日土曜日

寺田農死す。

・訃報です。「俳優の寺田農さん死去 81歳 ラピュタのムスカ役」(『産経web』)、肺がん。「昭和17年、東京都生まれ。早稲田大政経学部中退後、昭和36年に文学座付属研究所入所。文学座、劇団雲を経て映画、テレビ、舞台などで活躍した。」この人、一時、安部公房スタジオに属してゐました。雲の関係でさうなつたのだと思ひます。「友達」等を演じました。私はそれ以前もそれ以後も、実際にはその時もよく知りません。しかし、雲にゐた人だけはあると思はせるものがありました。声優もやつてゐたのですね。祈冥福。

2024年3月22日金曜日

再開発

・豊橋駅東口前に高層ビル計画 2029年完成へ大規模再開発、精文館ビルなどの一画」 (『中日新聞 CHUNICHI Web』)ださうです。「精文館書店豊橋本店のビルなどが並ぶ豊橋駅東口前が大規模再開発で生まれ変わる見通しとなった。豊橋市広小路1の一画でビルや建物を取り壊し、地上23階、地下1階の高層ビルを2029年度完成を目指して整備する予定で、市が3月下旬にも都市計画決定する。」とか。あのあたり、再開発はと思つてゐました。やつとその計画が出てきました。「再開発が予定されているのは、ときわ通りの東側、広小路通り北側に広がる5400平方メートルの区域。繁華街の真っただ中で、精文館ビルのほか飲食店などが入るビルや住居、駐車場が混在している。(中略)現時点の計画案では新たに整備するビルは1、2階を店舗、3~5階をオフィス、6階以上を居宅に充て、高さ90メートル前後の見込み。併設する6階建て駐車場も含め延べ4万3500平方メートルの予定。」ださうです。数字ではどこまでが含まれるのか分かりません。精文館やヤマサ等が入るにしても。ときわ通り側がどのくらゐまでいくのか。ワルツは入るのかとか、とにかく分からないことばかりです。現時点ではまだ固まつてゐない部分が多いのでせう。いづれにしても、以前は精文館にほとんど毎日行つてゐました。最近はほとんど行きませんが、それでもあのあたりがどう変はるかは興味あります。5年後完成ですか。次は精文館の向かひ側でせうか。豊橋も再開発の季節になりつつあるやうです。

2024年3月21日木曜日

坂本長利死す。

・訃報です。「俳優・坂本長利さん死去 94歳 独演劇『土佐源氏』や『北の国 から '87初恋』『Dr.コトー』村長役など」(『産経web』)、老衰。「土佐源氏」で有名な役者です。私はこれしか知りません。見出しを見ると、他の役もやつてゐたやうです。それだけで食へなければ当然やります。この人は「土佐源氏」の人と言つても過言ではありません。「小劇場運動の先駆けとして活動し、代表作である独演劇『土佐源氏』は上演1200回を越える。さらに、呼ばれたら全国どこへでも出掛けて上演する“出前芝居”など、生涯演じ続けた。」とか。あの宮本常一の聞き書きを演じてしまふのはいかなるアイデアかと思ひます。演劇用の台本ではないのだから、その苦労は並大抵ではなかつたでせう。いくつまで土佐源氏を演じ続けたのでせうか。祈冥福。

2024年3月20日水曜日

新品種

・本日春分、まもなく桜の季節です。「ヤエザクラ新品種『龍江の誉』、飯田を旅立つ 青森県と徳島県の『育てたい』希望者へ」(『信濃毎日新聞デジタル』)ださうです。「飯田市龍江の森田和市さん(85)が発見し、苗木を育ててきたヤエザクラの新品種『龍江の誉(ほまれ)』が、徳島県と青森県の希望者2人に贈られた。2人は昨年4月の報道で龍江の誉を知り、苗木の育成を依頼。森田さんは譲渡は初めて」だとか。この桜はもちろん知りませんが、「龍江の誉は、森田さんが八重と一重が混在する品種ミクルマガエシの種を10年ほど前にまいた中から出現。2022年に公益財団法人日本花の会(東京)が新品種と認定した。ヤエザクラの代表品種『関山』より色が少し薄いが、見頃が1週間から10日早い4月上旬に訪れる。」といふものです。まだほとんど植ゑられてはゐません。これから植ゑられ ていくのでせうか。せつかく作つた品種です。「管理する愛護会の一ノ瀬孝司会長(75)は『龍江の誉が広く伝わり、見た人に『龍江とはどこのことなのだろう』と思ってもらえたらうれしい』と話す。」とか。さうなつて新しい桜があちこちで見られるやうにならんことを。

2024年3月19日火曜日

匹敵

・「ロシア大統領選、プーチン氏勝利宣言 統治30年でスターリンに匹敵」 (『asahi.com』)ださうです。「17日に開票されたロシア大統領選で、現職のウラジーミル・プーチン大統領(71)が約87% の得票率で、通算5選を決めた。投票率も77%超で、いずれもソ連崩壊後のロシア大統領選で過去最高。任期は6年間で、首相時代を含めて30年間の権力掌握は、旧ソ連の独裁者スターリンに匹敵することになる。」欧州では当選以前からプーチンおめでたうと言はれてゐました。これはもちろんほんの戯れ、冗談です。あらかじめ結果が分かつてゐるのだからかういふことしかありません。この見出しの「統治30年でスター リンに匹敵」といふのがすごい。あのスターリンと同じです。独裁者としてのプーチンはスターリンと比べて上か下か、これはどうなのでせう。スターリンも多くを殺したけれど、プーチンもまた多くを殺してゐます。その内政にしろ外交にしろ、私たちからすればとてもまともとは思へません。中国もいきなり人が消える国ですが、ロシアもさうです。しかも消えるよりは死ぬ国と言ふべきか。とまれまともな選挙ではないのだから、私は正当だと言はれても「(社説)プーチン氏5選 正統性なき『圧勝』」(『asahi.com』)と言ふしかありません。これでロシアはどうなるのか、ウクライナはと思ひます。

2024年3月18日月曜日

紹介状

・「NEC、電子カルテに生成AI 紹介状の作成時間47%減」(『日経新聞』)ださうです。「NECは18日、生成AI(人工知能)を搭載した電子カルテシステムを4月に発売すると発表した。カルテに記された診療情報をもとに、紹介状などの文章案を自動で作成して提案する。作成時間を平均47%削減でき、医療従事者の負担軽減につながる。」とか。AIの利用は止まるところ知らずでせうか。使へるところから使つていく、かふいふことで動いてゐるのでせうか。「NECによると、生成AIを搭載した電子カルテシステムは国内で初めて。」ださうです。紹介状だけでもその基本を機械が作つてくれれば医者は助かります。「文章案は参照したカルテの記載部分を示すようにし、事実関係を確認しやすくした。」とありますから、医者がこれを確認して不備やまちがひを直しさへすれば、使へるものにはなりさうです。結局、AIといふもの、最後は人間の手が必要だといふことではないかと思ふのですが、如何。

2024年3月17日日曜日

オープン

・「名古屋・今池にミニシアター『ナゴヤキネマ・ノイ』オープン シネマテークの地で歴史つなぐ」(『中日新聞 CHUNICHI Web』)ださうです。「名古屋市千種区今池に新しいミニシアター『ナゴヤキネマ・ノイ』が16日、オープンした。昨年閉館した名古屋シネマテークと同じ場所で、新たに出発する。」昨年のシネマテーク閉館は記憶に新しいところですが、同じ場所でまた新たなミニシアター誕生です。「ノイは、ファンや地元の後押しを受けたシネマテークの元スタッフらが立ち上げた。今年1月末までクラウドファンディングで資金を募り、目標額を上回る2700万円以上を集めた。」さうですから、言はば出自の良さと普通の映画に飽き足らない人々の支持を受けての誕生です。問題は今後どうなるかです。私はここの上映方針の詳細を知りません。シネマテーク同様でもある程度はやつていけるでせう。しかしそれでは難しいと分かつたわけです。それを超えるものがないといけない。ここをどうするか。マニア向けばかりでは行き詰まるでせう。シネコンに似た路線では見捨てられるでせう。このあたりはシネマテークの元関係者ですから、十分に承知してゐるはずです。今後に期待ですが、個人的にはここに行けることはなささうな気がします。健闘を祈る。

2024年3月16日土曜日

競売

・「『切り裂きジャック』捜査資料明るみに 警部の子孫が所蔵、競売に」 (『asahi.com』)ださうです。「19世紀に英国を揺るがした『切り裂きジャック』事件の当時の捜査資料が、約136年ぶりに明るみに出た。(中略)捜査に関わった刑事の子孫が保管してきたもので、犯人が警察に宛てて送ったはがきのコピーなどが含まれており、近く英国内でオークションにかけられる予定だ。」とか。今頃切り裂きジャックが出てくるとは思ひませんでした。これは「捜査に携わったロンドン警視庁のジョセフ・ヘンリー・ヘルソン警部が保管していたもの。ヘルソン警部は95年に退職し、1920年に亡くなったが、彼の子孫がこの未解決事件の資料を代々受け継いできた。」さうです。亡くなつた年では早すぎたのでせう。それが100年以上経つて、時効で関係者もゐなくなつて売りに出されたのでせう。「今回公開された資料には、『切り裂きジャック』という自称が初めて登場した、犯行を誇示する警察宛ての手紙のコピーなどが含まれる。遺体安置所で撮影された被害者のひとりの写真や、初期捜査で捜査線上に浮上したものの、アリバイが判明して捜査対象から除外された移民の男の顔写真などもあるという。」つまり、それなりマニアの関心を引きさうだといふことでせう。「1万ポンド(約190万円)相当の価値がつくとみられる。」とあります。これが高いのか安いのか私には分かりません。しかしマニアには垂涎の物でせう。見たいとは思ひますが、公開されることがあるかどうか。これもまた「ムー」に期待といふことになるのかもしれません。

2024年3月15日金曜日

大不漁

・「琵琶湖のアユ大不漁、平年の3%未満…昨夏の猛暑で産卵数が激減か」(『読売オンライン』)ださうです。「全国一のアユの漁獲量を誇る滋賀県で、最大の漁場の琵琶湖での1月の漁獲量が平年の3%未満に落ち込み、統計のある2009年以降、最低だったことが県の調査でわかった。昨夏の猛暑の影響で産卵数が激減したのが原因とみられる。」とかです が、ここにもまた温暖化の影響ありのやうです。「琵琶湖のアユは毎年8月末~10月、河川に遡上して産卵する。漁は12月から翌年8月まで行われ、3月頃までは定置網で体長数センチの稚魚(ヒウオ)を捕る。つくだ煮などに加工されるほか、川への放流用や養殖用として全国に出荷される。農林水産省によると、アユの漁獲量(2022年)は、滋賀県が全国最多の319トンという。」ことですが、「今年は今年は1か所あたり4・3キロと、平年(149キロ)の2・9%にとどまっていた。」さうです。なぜか。「アユの産卵数の減少」です。これは「川の水温が23度を下回ると産卵を始め、20度前後で最も盛んになる。だが、昨年は9月中旬になっても24度を超えており、琵琶湖に流入す る11河川の産卵数は推定で平年の約2割だったという。」事情のためのやうです。つまりは温暖化でせう。また、ここでも温暖化です。琵琶湖は外来魚の問題もあつたりして漁業も大変です。ただし、温暖化は防ぎやうがありません。最後に「『琵琶湖には魚がいない』と思われ、食べてもらえなくなるのが一番怖い。」とあります。かういふ状況は改善できるのでせうか。止まるところを知らぬ温暖化です。

2024年3月14日木曜日

初確認

・「西郷隆盛の息子『酉三』の写真、初確認…息子全員の写真出そろい『青年期の西郷想像できる』」(『読売オンライン』)ださうです。「歴史研究家の原田良子さん(56)(京都市)が13日、西郷隆盛の息子、酉三(1873~1903年)を撮影した写真を初めて確認したと明らかにした。これで西郷の4人の息子全員の写真が確認されたことになるといい、専門家は『写真が残っていない西郷隆盛の姿を想像することもできる貴重な史料』と評価している。」とか。その写真、4人ゐます。前列左が長男菊次郎、右が酉三、座つてゐます。後列の2人は西郷の子ではないのでせう。私には西郷ほど太つてはゐないことは分かりますが、西郷に似てゐるのかどうかは分かりません。「息子たちの顔を見比べることで、青年期の精悍な西郷自身の姿も想像することができる」(志学館大(鹿児島市)原口泉教授)さうですから、専門家には見当がつくのでせう。この「写真は縦16・5センチ、横11センチ。原田さんが、福岡県在住の西郷の子孫が所有する史料から確認した。」とか。裏に酉三自筆の書き込みがあります。「写真が残っていない西郷隆盛」とあります。西郷さん、写真なしだつたのでせうか。知りませんでした。

2024年3月13日水曜日

出世

・「紫式部と道長の家の違い 平安貴族が奮闘した出世の壁」(『日経新聞』)ださうです。「2024年のNHK大河ドラマ『光る君へ』が1月7日にスタート。『源氏物語』の世界をはじめ、紫式部や藤原道長など平安貴族が注目されています。そこで(中略)平安貴族はどのような仕組みで出世が決まっていたのか、厳しい身分制度とままならない昇進などについて聞きました。」といふ記事です。長い記事なのでポイントのみ、まづ人数、「公卿は20人前後でした。その家族や皇族、身分の高い僧侶、女性を含めても、公卿身分に相当する人は100人にも満たないでしょう。」これが平安朝の上流貴族です。従三位までです。この下に所謂受領階級が続きます。「――公卿への昇進ルートにはどのようなものがありましたか?」といふ問に対しては2つのルートがあつたさうです。細かいことは抜きにして、「頭中将など近衛中将を経て公卿となるのが羽林(近衛府の別称)ルート、頭弁など中弁・大弁の弁官を経て公卿となるのが弁官ルートです。」前者は「ボディーガードの長であると同時に、日常生活をサポートします。移動の付き添いや食事のお供といった身近な世話も頭中将の仕事です。」後者、「頭弁は、文書事務や年中行事の際の経費や資材調達などの事務処理を担当します。より実務家タイプですね。」といふことですが、ただし、「摂関の子は、同じルート(羽林ルート)を超特急のスピードで駆け抜けます。」とあるやうに出世は圧倒的に早いさうです。要するに家柄で決まるといふことでせう。今でもさうかもしれませんが、家柄は大事です、本当に。平安時代より前からかうだつたのでせう。見出しがそれを端的に表してゐます。当時の京の人口が何人か知りませんが、貴族と言はれるのはそのうちの 800人超のやうです。その中から生まれたのが源氏等の女房文学です。狭いですね、本当に。

2024年3月12日火曜日

払わない

・「トランプ氏はウクライナに『一銭も払わない』 ハンガリー首相」(『毎日jp』) ださうです。「ハンガリーのオルバン首相は10日放送の地元メディアのインタビューで、トランプ前米大統領が11月の大統領選で返り咲きを果たした場合、ロシアの侵攻を受けるウクライナに『(トランプ氏は)一銭も払わない。だから、戦争は終わる』と述べた。」とか。これが希望的観測ならばともかく、トランプとこの首相での話ですから、本当にさうなるのかと思ひます。現在の共和党でさへ金は出さないと言つてゐます。トランプならばなほのこと、へたをすればこれまでの貸しを返せと言ふかもしれません。すべてを商売と心得ればそれくらゐは朝飯前でせう。後のことは考えずに現在の商売、金勘定だけですべてを考へさうな人は大統領になるべきではありません。少なくともここでロシアが勝つたら後にどのくらいの金がかかるかを考へるべきです。その方が金がかかるという報告もあつたはずです。私はさうならないことを祈るのみです。

2024年3月11日月曜日

アカデミー賞

・「ロシア海軍の総司令官が解任、更迭か定期人事か不明」 (『asahi.com』)ださうです。これは記事全体の大見出し、関係の小見出しは「マリウポリ描いた長編ドキュメンタリーがアカデミー賞」です。日本では関係の2作品の受賞が話題ですが、かういふのもありました。「ロシアによる攻撃で激しい被害を受けたウクライナ南部のマリウポリの様子を描いた『実録 マリウポリの20日間』が長編ドキュメンタリー賞を受賞した。(原文改行)ムスティスラフ・チェルノフ監督は受賞スピーチで『ウクライナ史上初のアカデミー賞だ』と述べたうえで『このステージに立つ監督として初めて、『この映画を作ることがなければと願う』と語る』と明かした。」とか。あの戦争のドキュメンタリーです。あまりに生々しすぎます。しかしそれ故に、それを記録できたことが評価されたのでせう。この部分の最後は監督の言葉です。「我々は歴史の記録が正しくなされ、真実が勝ることを保証するこ とができる。なぜなら映画は記憶を作り、記憶は歴史を作る」、ロシアには、いや中国や北にもできないことです。

2024年3月10日日曜日

加速

・「創薬を加速させる画期的な技術『臓器チップ』 光学機器メーカーのニコンが狙う戦略」(『産経web』)ださうです。「時間と巨額な予算がかかる創薬の新たなツールとして、ヒトの臓器由来の細胞を培養し、生体の臓器を模倣した『臓器チップ』が注目されている。動物実験や従来の細胞培養に代わり、薬剤の有効性や安全性をより効率的で高精度に確認で きるためだ。」とか。臓器チップは初めて知りました。当然、ヒトに対してきちんと検査しなければならぬと思つてゐました。さうでもないやうです。「新たな薬を評価する手法としては、ガラス皿のシャーレ内の培養細胞で実施したり、動物に薬を投与して経過を観察したりするやり方がある。ただ、シャーレでは人体の環境とかけ離れており、動物実験はヒトと種が異なるため、動物で効果があってもヒトで効果が出るとは 限らない。」ところが、ニコンの「R&Dセンターで使われる臓器チップはより人体に近く、薬物を人に投与したのと同等の条件で評価が行える。」さうです。そこで、「臓器チップは(中略)前臨床試験の期間を短くできたり、臨床試験に至るまでの効率化が図れる可能性がある。」ことになります。記事はそのチップのニコン製の優秀さを述べてゐます。個人的にはニコンのでなくとも創薬期間を短くできれば良いと思ひます。期待できる製品でせうか。

2024年3月9日土曜日

誤認

・「UFO『証拠なし』と報告書 米国防総省『目撃は誤認』」(『中日新聞  CHUNICHI Web』)ださうです。「米国防総省の全領域異常対策室(AARO)は8日、未確認飛行物体(UFO)に関する報告書を公表し『地球外の技術の存在を示す証拠はない』とした。目撃例とされた大半は、通常の物体や現象の誤認だと結論付けた。」とか。個人的には予想通りといふところですが、本物であつたらと思はないでもありません。例のアダムスキー等の搭乗記も誤認といふことになるのでせう。あるいは創作かもしれません。とまれこれは米国国防総省の公式見解となるのでせう。だからこそ怪しいという人もゐると思ひます。怪しいかもしれません。本物で、もし何らかの企てがあつたりすれば、それは地球には大変なことです。だから隠さねば……それでもなほ、個人的には妥当なところと思ひます。これで「ムー」はどうするのでせうか。気にせずに話題を提供し続けるとは思ひますが、さて如何。

2024年3月8日金曜日

威圧的

・「『。で終わる文章は威圧的』 若い女性の4割『マルハラある』と回答」 (『asahi.com』)ださうです。「文末が句点『。』で終わるメッセージを受け取ると威圧されたように感じるという『マルハラスメント(マルハラ)』を、実際に気にしている人がどれだけいるのか、研究者が市民のアンケートで調べた。威圧と感じることが『ある』と答え た人は、若い女性では4割を超えていたものの、全体的には少数派だったという。」アンケート結果の記事ですが、私は「マルハラ」なる語を初めて知りました。かういふハラスメントもあるのですね。正に感じ方いろいろですが、「全体的には少数派だったという。」のからいささか安心できました。私は「マルハラ」など知りませんから、そんなことを感じもしません。この「マルハラ」、どのやうなものかと言ふと、「マルハラは、LINEなどのやりとりで、文末の句点を威圧によるハラスメントと感じるというもの。」ださうです。私が感じないのも当然です、Lineなど全くやりませんから。要するに普通の文章ならばそんなことは感じないが、Line等の話し言葉的な文章だと感じるといふことでせう。それにしても「。」はそんなに威圧的なのでせうか。私とはかなり違ふ感覚だと思ひます。「18~29歳の若い女性では、句点は感嘆符より『威圧的』『冷淡』『怖い』といったネガティブな印象を感じる人が6~7割いた。逆に、感嘆符のほうがネガティブだと思う人は1割にとどまった。」とか。SNSは横目でながめてゐれば良いのですね、たぶん。

2024年3月7日木曜日

解明

・「中年太りの仕組み解明 加齢で脳細胞縮み、飽食シグナル届きにくく 『腹八分目』で改善」(『産経web』)ださうです。「加齢に伴い痩せにくくなる『中年太り』は、脳の神経細胞の一部が縮むことで肥満を防ぐシグナルが脳に届きにくくなるために起こることを名古屋大の研究グループが突き止め、7日発表した。ラットによる実験では、食事を減らせば退縮が改善する傾向もみられたという。」とか。「脳に働きかけて代謝を促進したり食欲を抑えたりする物質『飽食シグナル』」といふものがり、これは「脳の深い位置にある『視床下部』の神経細胞から伸びる細長い毛のような部位に集中していることが分かった。(原文改行)この部位はアンテナの役割を果たしており、加齢で縮むことも判明。それによって飽食シグナルをうまく受け取れなくなり、太りやすくなるという。ラットの食事を制限すれば縮むのを抑えたり、再び伸ばしたりできる。」さうです。これから「グループの中村和弘教授は『食べ過ぎないことが、痩せやすい体質を維持する上でも重要だと分かった』と説明。『この部位の長さに関わる分子を見つければ、肥満治療薬の開発にもつながる』としている。」さうです。うまくいけば肥満治療薬もできさうだといふことです。ただ、問題は「食べ過ぎないこと」です。太り易い人はつい食べ過ぎてしまふのではないでせうか。かういふ人に食べ過ぎないでと言つてもなかなか難しいのではないでせうか。しかし、楽して痩せようと思はない方が良いのかもしれません。薬を使つても食べ過ぎずに痩せることができればその方がうれしいでせう。ちなみに、ステロイドには食欲増進作用があるとか。しかし私は太つてはゐません。最後は自己管理ですね、たぶん。

2024年3月6日水曜日

否決

・「新たな地質時代『人新世』案を否決 国際学会小委」(『日経新聞』)ださうです。「国際学会『国際地質科学連合(IUGS)』の小委員会が、20世紀半ばからの地質時代を人類活動が地球環境に大きな影響を及ぼす『人新世(じんしんせい)』とする案を反対多数で否決したことが6日分かった。」とかですが、これが「地質時代の定義を満たさないとする意見が多数を占めた可能性がある。」さうです。最近よく聞く人新世、現代を表す地質時代の用語として使はれてゐるやうです。しかし、これは用語としては未成熟とでもいふのか、とりあへずは却下されました。実際、人類の活動の影響で地球が変はりつつあるのですから、それでも良ささうですが、地質学用語としては不可、いろいろと条件があるのでせう。これがまもなく寒期、氷河期が来るとでもなれば、現代は人新世となるのでせうが、現状ではそれはなささうです。いつ変はるのか、たぶんまだまだ先の話でせう。それがいつのことかは神のみぞ知る。如何。

2024年3月5日火曜日

悪影響

・「悪影響は日本経済にも 4分の1の企業が『花粉症』で生産性低下」(『毎日jp』) ださうです。「花粉症が原因で4分の1の企業で生産性低下――。今や『国民病』とも言われる花粉症は、日本経済にもダメージを与えているようだ。」と始まるこの記事は「東京商工リサーチが2月、花粉症に関するインターネット調査を実施し、4639社から回答を得た。」ものの結果です。結論でせうか、「花粉症が業務に悪影響を『大いに与えている』『少し与えている』とした企業は計25・2%(1171社)だった。『あまり与えていない』は46・2%(2147社)、『全く与えていない』は28・4%(1321社)だった。」さうです。見出しの如く4分の1に花粉症の影響ありです。その影響は、当然の如くに「鼻水や目のかゆみなどの症状による『従業員の作業効率の低下』」です。 次に受診のための遅刻、欠勤等です。これらはどうしやうもありません。軽くならねば仕事がますますできなくなります。私は幸ひ花粉症では ありませんが、ステロイド服用が関係してゐるかも、花粉症の人には大変な時期です。「厚生労働省によると、花粉症全体の有病率は1998年が19・6%、2008年が29・8%、19年が42・5%と10年ごとに約10ポイントずつ上昇している。」さうです。他人事ではありません。注意をさをさ怠りなく、ですね。

2024年3月4日月曜日

暑すぎる

・「この星はイワナにとって暑すぎる 募る危機感『いつか食べられなくなる日も…』」(『中日新聞 CHUNICHI Web』) ださうです。「渓流釣りの人気魚で、食用としても好まれるイワナが、気候変動による水温上昇で危機にひんしている。特に卵は敏感で、川の源流近くの冷えた水を活用する岐阜県飛騨地域の生産拠点でも、ふ化までの生存率が低下。」してゐるさうですが、この状況を地元の方は「絶望的な状況」と言つてゐるとか。イワナはきれいな川の上流に住みます。冷たいところで育ちます。ところがさういふ環境がなくなりつつあります。水産研究所下呂支所の「井戸水の温度は30年ほど前から上昇が目立ち、2010年ごろから生存率が悪化。出荷する発眼期までに5割が駄目になることもあった。」さうですが、現在は井戸水を使つて冷やしてゐます。「それでも水温上昇に歯止めはかからず、昨年の11月は19度近くに達する日も。」あつたさうです。これももちろん温暖化のせゐです。とどまることを知らぬのみならず、場所も選ばぬ温暖化、かくして見出しの如く「この星は暑すぎる」となります。「イワナにとって」は不要のやうな気がします。ダムも問題のやうです。結局、人間が悪い。自らの首を締めてゐることになります。かういふ状況は変はることがあるのでせうか。あるとすればそれはいつか。本当に問題です。

2024年3月3日日曜日

着手

・「昨夏の猛暑で『食糧基地』に打撃、北海道が温暖化対応に着手」(『asahi.com』)ださうです。「昨年の記録的な猛暑を受け、北海道内のほぼ全ての農畜産物に病害や生育不良などの影響が出たことがわかった。『日本の食糧基地』と言われる道内で今後被害が深刻化すれば、影響は全国の食卓に及ぶ可能性もある。」といふわけで、北海道で温暖化対策です。「これまで冷害の克服を第一に考えてきた」のではこの温暖化には対応できなくなつた、あるいは対応できなくなりつつあるといふことでせう。例へば「ビートが糖分を蓄えるには昼夜の寒暖差が必要だが、昨夏は夜も気温がなかなか下がらなかった。」といふことがあります。「昼夜の温暖差」がなかつたといふことです。他の品種ではといふと、「新品種も出てきてはいるが、気候変動にはなかなか対応できていない。」さうです。厳しさうです。問題は、ではどうするかといふことです。これに関しては読めません。読めない部分に書いてあるのだと思ひます。それにしても北海道で冷害対策だけでなく温暖化対策も必要になる。これは考へ方を変へた方が良ささうです。それだけ世界が熱くなつてゐるのですね。気にしない国もあるといふのが恐ろしい。

2024年3月2日土曜日

統合

・「マイナ保険証、25年度にもスマホ搭載…診察券と統合・診療履歴確認もOK」(『読売オンライン』)ださうです。「政府は2025年度にも、健康保険証とマイナンバーカードを一体化させた『マイナ保険証』の機能をスマートフォンに搭載して利用できるようにする。診察券との統合も進める方針で、実現すれば医療機関での手続きをスマホだけで済ませることが可能となる。」とか。最近はマイナ保険証用の機器を病院受付で見るやうになりました。「現行の健康保険証は今年12月に廃止することを決めており」といふ事情があるからには、さうせざるをえないのでせう。しかし、それでも利用が増えない、そこで業を煮やして、でせう、たぶん、かういふ考えも出てきました。 Appleに関して言へば、「マイナ保険証の機能搭載に向け、実施時期などについて同社と交渉を進めている。」といふことろださうです。これで間にあふのでせうか。それ以上に、マイナの取得と、マイナ保険証の利用は増えるのでせうか。これがなければスマホ利用の意味が全くありません。来年度といふことですが、実際にこれが動き出すのでせうか。まだ分かりませんね。まだまだ様子見です。

2024年3月1日金曜日

まさか

・「国内で94年ぶり、新属新種の植物『ムジナノショクダイ』発見…分析した専門家『まさか日本で見つかるとは』」(『読売オンライン』) ださうです。「光合成をしない植物で、絶滅が危惧される『タヌキノショクダイ科』の未知の仲間が鹿児島県の山中で見つかり、分類学上、新たな「属」の新種に認められたと、神戸大や鹿児島大などのチームが発表した。(中略)国内の植物で 発見と同時に属が新設されるのは94年ぶりという。」この記事のポイントは、「94年ぶり」と「まさか日本で」の2点です。「国内の植物は、植物学者・牧野富太郎(1862~1957年)らによって調べ尽くされたと考えられており」といふことがあるゆゑに、先の2点が出てきます。この植物、「1年のうち地上に姿を現すのは花を咲かせる約1週間だけだ」といふことがあつて極めて発見が難しつたやうです。1年のほとんどを土の中で過ごし、花が1週間だけ地上に出る。これは見つけるのが難しい。これだけでも「まさか」です。どのくらゐの株があるのか分かりませんが、かくなるうへはきちんと保全、保護してほしいものです。植物は昆虫等とは違ふのですね。